猫が噛む気持ち
飼い主さんの気を引きたい時や甘えたい時にかみついてきます。
他には怒ったり、何か止めてほしいとき、痛みを感じた時、狩猟本能を刺激された時に噛みます。

噛んだらどうする?
猫に噛まれてしまったときは何もリアクションをせずに手を引っ込めます。
そして、その場から立ち去ります。

押し込む?
猫に手をかまれた時に手を奥に入れるというのは誤った対応です。
呼吸ができなかったり、あごに負担がかかってしまいます。

甘噛みもやめるべき?
甘噛みしてきたときもできればやめさせた方がいいです。
噛んでいいものと認識されてしまうと本気で噛みつかれてしまいます。

噛まれないために
噛んでくる場面がいつも同じの場合はその場面を避けるようにします。
しつこく構いすぎるのも控えます。

噛まれたときの対応のポイント
噛まれたときは、大きな声を出したり、手を勢いよく振り払ったりしないのがコツです。急に動く手は猫にとって「獲物が動いた」という合図になり、かえって興奮させてしまいます。
静かに手を止めて引き、そのまま遊びを終わらせます。これを毎回同じように繰り返すと、猫は「噛むと楽しいことが終わる」と少しずつ覚えていきます。家族全員で同じ対応をそろえることも大切です。
手ではなくおもちゃで遊ぶ
手や足をじゃらし道具にして遊ぶと、猫は「人の手は噛んでいいもの」と覚えてしまいます。遊ぶときは、ひも付きのおもちゃや猫じゃらしなど、手から距離のあるものを使いましょう。
狩りの本能は、噛む・追いかける・飛びかかるといった動きで満たされます。1日のうちに短い遊びの時間を何回か決めておくと、手や足に向かうエネルギーが減りやすくなります。遊びの最後は、おもちゃを捕まえさせて少しごはんやおやつをあげると、満足して落ち着きやすくなります。
子猫の歯が生え変わる時期
子猫は歯が生え変わる時期に、歯ぐきがむずがゆくて何でも噛みたがることがあります。この時期は叱るよりも、噛んでもよいものを用意してあげましょう。
- 噛んでよい専用のおもちゃやぬいぐるみを置いておく
- 手や足を噛んできたら、静かに離れておもちゃに誘導する
- 電気コードなど、噛むと危ないものは片付けるか保護する
成長とともに落ち着くことも多いですが、噛み癖がつかないよう、この時期の対応が大切です。
やってはいけないこと
次のような対応は、噛み癖を悪化させることがあります。
- 叩く、怒鳴る、鼻先を弾くなどの罰を与える(怖がらせて、防御的に噛むようになることがあります)
- 噛まれた手を口の奥に押し込む(呼吸やあごに負担がかかります)
- 手や足をわざと動かして、じゃらして遊ぶ
- 嫌がっているのに、しつこく構い続ける
- その日の気分で、噛んでも許す日と叱る日をつくる
猫は叱られた理由を理解できません。罰ではなく、「噛んでも楽しくない」「おもちゃなら楽しい」を一貫して伝えるほうが、結果的に早く落ち着きます。
撫でている途中で噛まれるとき
撫でている途中で急に噛んでくるのは、「もう十分」というサインのことがあります。次のような様子が見えたら、いったん手を止めて離れましょう。
- しっぽをパタパタと強く振る
- 耳が後ろや横に倒れる
- 背中の皮膚がぴくぴく波打つ
- 体がこわばる、顔をそむける
猫が自分から離れるまで、無理に触らないようにします。触る時間を短めに切り上げる習慣をつけると、噛まれる場面が減ります。
噛まれて傷ができたとき
猫の歯は細く鋭いので、見た目は小さな傷でも、皮膚の奥に細菌が入り込みやすいといわれています。噛まれたり引っかかれたりしたときは、すぐに流水と石けんでよく洗い流しましょう。
次のような場合は、早めに人の医療機関(皮膚科・外科など)を受診してください。
- 傷が深い、血がなかなか止まらない
- 赤く腫れる、熱を持つ、痛みが強くなる
- 発熱やだるさがある
- 傷口が関節の近くにある
特に子どもや高齢の方、持病のある方は早めの受診をおすすめします。
動物病院に相談したほうがよいとき
甘噛みと思っていても、次のような場合は体の不調が隠れていることがあります。対策を続けても変わらないときは、動物病院で相談してみましょう。
- これまで噛まなかった猫が、急に噛むようになった
- 特定の場所(口まわり、背中、おなかなど)を触ると、強く怒る
- 食欲や元気がなく、噛む行動だけが増えている
- 口を気にしている、よだれが多い、口臭が強い
- しばらく対策をしても、噛む強さや頻度が変わらない
歯や口の痛み、体の痛みが原因で、触られるのを嫌がることもあります。行動の変化は、体調の変化のサインのこともあります。
甘噛みが起きやすい場面
甘噛みは、いつも同じような場面で起きることが多いものです。まずは愛猫がどんなときに噛むのか、振り返ってみましょう。
- 遊んでいて興奮が高まったとき
- 撫でている途中、触られるのに飽きたとき
- 飼い主が帰宅した直後や、ごはんの前など、期待が高まっているとき
- 退屈していて、遊んでほしいとき
- 夜や明け方など、活動的になりやすい時間帯
場面がわかれば、その前に先回りして対策できます。たとえば、遊びの前にはおもちゃを用意しておく、ごはんの前に手を出さないなど、噛む前の状況を変えるだけでも効果があります。
噛み癖を直す手順の例
焦らず、次のような流れを毎日繰り返してみてください。
- 遊びはおもちゃを使い、手や足は使わない
- 噛まれたら、静かに手を止めて引き、遊びを中断する
- 猫が落ち着いたら、おもちゃで遊びを再開する
- おもちゃに噛みついたら、たくさんほめる
- 家族全員が、同じやり方を続ける
噛み癖は、数日で完全になくなるものではありません。同じ対応を根気よく続けることで、少しずつ噛む回数や強さが減っていきます。
退屈させない環境づくり
運動不足や退屈は、甘噛みの大きな原因のひとつです。家の中で、猫が自分で遊べる環境を整えてあげましょう。
- キャットタワーや棚など、上下運動ができる場所をつくる
- 窓辺に安全な止まり場所を用意して、外を眺められるようにする
- ひとりでも遊べる、転がるボールや知育おもちゃを置く
- おもちゃを数種類ためておき、週ごとに入れ替えて飽きさせない
- 食事を知育おもちゃに入れて、狩りに近い動きをさせる
猫の体力に合わせて、無理のない範囲で運動の機会を増やしましょう。年齢や健康状態によっては、運動の量を動物病院で相談してください。
まとめ
- 甘噛みには、遊び、甘え、興奮、退屈など、さまざまな理由があります
- 噛まれたら、大きく反応せず、静かに手を止めて離れます
- 手や足で遊ばず、おもちゃを使って狩りの本能を満たします
- 叩く、怒鳴る、口に押し込むなどの対応は避けます
- 急な変化や、特定の場所を触ると怒る様子があるときは、動物病院に相談します
噛み癖は、猫の性格だけでなく、遊び方や環境、体調が関係しています。叱るよりも、噛む理由を考えて、猫が安心して発散できる方法を一緒に探してあげましょう。家族みんなで同じ接し方を続けることが、いちばんの近道です。
※この記事は一般的な情報です。気になる症状があるときは、早めに動物病院を受診してください。

